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「なるほど、それはおかしな話ですね。それでしたら、聞いてみましょう」
わたしは振り向いた。
大きなモニタに『このパパは誰?』って検索画面が映ってる。
ただそれだけでわかるなら、ほんとに神様なのかもしれない。
なんて……あるはずないよ。
検索はいつまで経っても終わらない。
「おかしいですね」なんて言ってるけれど、おかしいのはあなたでしょ。
ちょっとでも期待した、わたしもおかしい。
「いいよ、もう。パパに本当の家族がいたら、呪ってやろうと思っただけだから」
「呪う? 呪うとは……?」
だって、大事なイヴを返してあげるんだもの。
そのぐらい、いいじゃない。
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